幽麗塔
皆さんこんにちは、朱都遥未Kです。
先日、友人に自分が漫画収集狂であることがばれまして、だったらこれを読め、そして語らおうと、ある漫画を差し出されました。それがこの乃木坂太郎さんの”幽麗塔”です。
乃木坂太郎さんといえば”医龍”などでもおなじみですね。私は寡聞にしてこの”幽麗塔”という作品は知らなかったのですが、その友人が随分進めるもので、私も読んでみることにしました。
即日、全九巻を読み切りました。ええ、一気読みしましたよ。
物語の舞台は、昭和29年の神戸。カストリ雑誌(戦後のエロ・グロ雑誌)を収集する、いわゆるニートの男、天野太一が主人公です。
これだけでも随分インパクトがありますね。
内容は、本格ミステリーです。巨大な時計塔に縛り付けられ針が動くたびに体がよじれていって殺された老婆、胡散臭い検事、時計塔にはりつけにされて殺された女性記者、幽霊塔の地下に潜む顔のただれた男、アヘンを作る山奥の村。様々な事件を通過しながら、天野は幽霊塔に隠されているという財宝を探します。
しかし、そう言ったミステリーとは別に語られるのは実に生々しい人間像。性同一性障害、同性愛、ナルシズム、性的倒錯。人間の持つ性の問題がここで語られます。
気軽に手に取ることのできる作品ではありません。多分、私一人では手に取ることのなかった作品でしょう。
自分の語彙力不足が恨めしいほどにこの作品の魅力を語ることがまだできていません。是非とも読んでいただきたい作品と言えるでしょう。
今作品を紹介してくれた友人に感謝します。
以上、朱都遥未Kがお送りいたしました。
今回大文字使わなかったな。どこにスポット当てていいか迷っちゃって・・・。
『幽麗塔』 乃木坂太郎
小学館 ビックコミックス 全9巻
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